朝令暮改の意味とは?良い意味?語源/類義語/使い方(例文)を解説!朝令暮改の意味と読み方は?ころころ変わるという悪い意味?最近は良い意味でも使われている!?朝令暮改の由来(語源)は?朝令暮改の類義語・対義語・英語は?朝令暮改と朝三暮四の違いは?朝令暮改の使い方を例文で紹介します!
朝令暮改の意味と読み方は?良い意味?悪い意味?

あなたは「朝令暮改な人」に振り回されていませんか?
今日は、四字熟語の朝令暮改について解説していきましょう\(^o^)/
読み方は「ちょうれいぼかい」。
朝に出した命令を、その日の夕方に改めること。
朝令暮改(ちょうれいぼかい)とは、朝に命令を出して、夕方にはそれを変えることです。
法令などがすぐに変更されて一定せず、あてにならないことのたとえになります。
ちなみに、「朝礼暮改」と書くのは間違いです。
「朝に出した命令を、夕暮れには改める」と覚えましょう!
朝令暮改は、国の法令や自治体の施策・条例だけでなく、ビジネスシーンの規則・体制に対しても使うことができます。
これらの内容がころころと変わって、不都合を感じているという悪い意味で使われる言葉です。
しかし、最近では朝令暮改を良い意味で捉える場合もあります。
環境の変化に合わせて、考え方や対応を良い方向へスピーディに変えられるのはむしろ臨機応変に動けるというメリットなのですね。
朝令暮改の由来(語源)は?

朝令暮改の語源は、昔の中国の書物「漢書 食貨志(かんじょ しょっかし)」の以下の文章です。
勤苦如此、尚復水旱之災、急政暴賦、賦斂不時、朝令而暮改。
(勤苦此の如くなるに、尚ほ復た水旱の災あり、急政暴賦、賦斂時ならず、朝に令して而も暮に改む。)
これを現代語訳すると、
(農民の生活は)このように苦しいものである上に、水害や日照りの災害にも見舞われ、さらに必要以上の税金を急に取り立てられ、朝に出された法令が夕方にはもう改められるといった有様です。
となります。
中国の前漢時代、多くの農民が激しい搾取をされて困窮していました。
これを問題視した晁錯が、文帝に「法令がすぐに変わって安定しない」と意見したことが「朝令暮改」の由来のエピソードなのです。
朝令暮改の類義語は?

朝令暮改は、以下のような言い方もされます。
- 朝改暮変(ちょうかいぼへん)
- 朝改暮令(ちょうかいぼれい)
- 朝出暮改(ちょうしゅつぼかい)
- 朝変暮改(ちょうへんぼかい)
- 朝立暮廃(ちょうりつぼはい)
- 朝令夕改(ちょうれいゆうかい)
他にも、発言や指示の内容がひんぱんに変わるという意味の朝令暮改の類義語を紹介していきましょう\(^o^)/
読み方は「くんしひょうへん」。
主張や態度が急にがらりと変わること。
元々君子豹変は、教養や徳の高い立派な人物が潔く過ちを改めるという良い意味で使われていましたが、現在では無節操さを非難する言葉として使われています。
読み方は「にてんさんてん」。
状況や情勢が何度も変わること。
読み方は「みっかはっと」。
短い期間しか守られない法律や規則のこと。
朝令暮改を簡単な言葉で言い換えると、「変わりやすい」「一貫性がない」「ころころ変わる」などになりますね。
朝令暮改の対義語は?

朝令暮改の対義語は、一貫性があって簡単には変わらないという意味の言葉になります。
読み方は「しゅうしいっかん」。
最初から最後までずっと変わらないこと。
読み方は「しゅびいっかん」。
最初から最後まで、一つの方針や態度で筋が通っていること。
読み方は「てっとうてつび」。
最初から最後まで貫き通すこと。
朝令暮改と朝三暮四の違いは?

朝令暮改と朝三暮四は、字が似ているため混同してしまいがちですが、全く違う意味の四字熟語です。
読み方は「ちょうさんぼし」。
目先の違いにとらわれて、実際は同じであることに気が付かないこと。
また、言葉巧みに人を騙すこと。
朝三暮四は、飼っている猿に餌を与える際、朝に三つ夕方に四つやると言うと猿が少ないと怒ったため、朝に四つ夕方に三つやると言ったところ、猿は喜んで承知したという昔の中国のエピソードが由来です。
中国では、考えがひんぱんに変わって定まらないという「朝令暮改」の意味でも「朝三暮四」が使われています。
朝令暮改の英語は?

朝令暮改の英語表現はあるのでしょうか?
「The law is not the same at morning and at night.」
→法律は朝と晩とで同じではない。
「Evening words are not like to morning.」
→晩の言葉も朝には変わる。
他にも、朝令暮改の「ひんぱんに変わりやすい」というニュアンスを出す場合は、以下のような言い回しができます。
- inconsistent policy(一貫性のない政策)
- changeable behavior(態度が変わりやすい)
- lack of principle(主義の欠如)
- a fickle policy(変わりやすい政策)
- an inconstant policy(変わりやすい政策)
朝令暮改の使い方(例文)を紹介!

朝令暮改とは、朝の命令をその日の夕方に変えることでしたね。
ビジネスシーンや政治の場面で、命令・政策・法律・方針などがころころ変わって困る!信用できない!という基本的に悪い意味で使われます。
それでは、朝令暮改の使い方を例文で紹介していきましょう\(^o^)/
「軌道修正力は大事だし、朝令暮改の何が悪いのだろうか」
「税金に関する政策が朝令暮改なのは混乱するのでやめてほしい」
「会社の上司はいつも気分で指示を朝令暮改していて、部下に対するパワハラだ」
「経営者が朝令暮改なので、現場はいつも苦労している」
「仕事を振るときに朝令暮改的な命令を繰り返すと、信用されなくなるよ」
「昔の社長は朝令暮改だったが、今は落ち着いてきたと他の社員が話していた」
「部長の朝令暮改がストレスだが、何か対策はないものか」
「ベンチャー企業の経営は日々様々な変化が起こり、まさに朝令暮改だ」
朝令暮改について、最後まで読んでいただきありがとうございました!
ビジネスシーンでは朝令暮改の戦略でも、良い方向へ向かうことがありますね。

