厚顔無恥の意味とは?由来(語源)は?類語の四字熟語や使い方も解説!厚顔無恥の読み方は?意味は面の皮が厚いこと!?厚顔無恥の由来(語源)の漢文は?厚顔無恥の類語の四字熟語は?厚顔無恥の対義語・英語表現は?厚顔無恥の使い方(例文)を紹介!
厚顔無恥についてわかりやすく簡単に解説!
厚顔無恥の意味と読み方は?面の皮が厚いこと?

あなたは「厚顔無恥な人物」になってはいませんか?
今日は、四字熟語の厚顔無恥についてわかりやすく解説していきましょう\(^o^)/
読み方は「こうがんむち」。
厚かましくて、恥知らずなこと。
厚顔無恥(こうがんむち)は、ずうずうしくて恥を恥とも思わない…つまり簡単にいえば面の皮が厚いことです。
他人の迷惑を考えずに、自分の都合だけで行動する人が「厚顔無恥」と言われます。
「厚顔」は面の皮が厚いこと、「無恥」は恥じる心がないことです。
つまり、「厚顔」と「無恥」は両方ともずうずうしいというニュアンスを含んでおり、「厚顔無恥」はより恥知らずな様子を強調した言葉なのですね。
厚顔無恥の由来(語源)の漢文は?

厚顔無恥の由来は、中国最古の詩集「詩経 小雅・巧言」にある以下の文章です。
「巧言如簧、顔之厚矣」
→巧言くわうの如く、顔の厚きや
これを訳すと、
巧みな言葉が笛の音のように出てくるのは、外面を良くして内面の恥を隠しているのだ。
となります。
また、昔の中国の孔稚珪という人の書物「文選 北山移文」の文章も厚顔無恥の由来だと言われています。
「豈可使芳杜厚顏、薜荔無恥」
→あに芳杜をして顔を厚くし、薜荔をして恥ずる無からしむべけんや
これを訳すと、
(節操を守らない人間をまた鍾山に立ち入らせるのは、)色はきれいだが味が良くない草を厚顔な草と言ったり、香りは良いが他の木に絡みつく草を無知な草と言ったりするようなものだ。そんなことを言ってよいわけがない。(だから、周顒を二度と鍾山に入れるな。)
となります。
この文章だけでは意味が分からないので補足しておきますと、隠遁生活を送っているはずの周顒が、朝廷から声がかかれば出かけていき、ついには官僚になってしまったことが、真面目な孔稚珪には許せなかったようです。
ちなみに、中国最古の歴史書「書経 五子之歌」は、四字熟語「顔厚忸怩(がんこうくじ)」の語源です。
「鬱陶乎予心、顔厚有二忸怩一」
→鬱陶乎たる予が心、顔厚なれども忸怩たる有り
これを訳すと、
晴れ晴れしない私の心よ。厚かましい私だが、さすがに恥ずかしいと思う。
となります。
日本には平安時代に、中国の漢文から「内面の醜さ」を表す言葉として「厚顔」が伝わりました。
現在では、ずうずうしい人という意味で「厚顔無恥」が使われています。
厚顔無恥の類語は?

厚顔無恥の類語はたくさんありますので、まずは四字熟語から紹介していきましょう\(^o^)/
得手勝手(えてかって):他人のことを考えず、自分の都合ばかり考えること
勝手気儘(かってきまま):他人のことは気にせず、自分のしたいようにすること
寡廉鮮恥(かれんせんち):心が清らかでなく、恥知らずなこと
傲岸不遜(ごうがんふそん):おごりたかぶって、人を見下すこと
独断専行(どくだんせんこう):自分だけの判断で、勝手に行動すること
傍若無人(ぼうじゃくぶじん):他人を無視して、自分勝手に振る舞うこと
唯我独尊(ゆいがどくそん):自分だけが優れていると自負すること
他にも、厚顔無恥の類語に「鉄面皮」という言葉があります。
読み方は「てつめんぴ」。
面の皮がまるで鉄でできているかのように、恥知らずで厚かましいこと。
厚顔無恥を簡単な言葉で言い換えると、「面の皮が厚い・厚かましい・恥知らず・ずうずうしい・図太い」などになります。
厚顔無恥の対義語は?

厚顔無恥はずうずうしいことなので、反対語は「しおらしい・つつましい」という意味の言葉になりますね。
ここでは、厚顔無恥の対義語を紹介します\(^o^)/
遠慮会釈(えんりょえしゃく):つつましく控えめにして、他人を思いやること
温厚篤実(おんこうとくじつ):穏やかで情が厚く、誠実なこと
温柔敦厚(おんじゅうとんこう):穏やかで優しく、情が深いこと
謙虚(けんきょ):控えめで、つつましいこと
謙遜(けんそん):控えめでつつましい態度で振る舞うこと
平身低頭(へいしんていとう):ひれ伏して頭を低く下げ、恐れ入ること
厚顔無恥の英語は?

厚顔無恥の英語表現を紹介します\(^o^)/
- barefaced
例文:「He rattled off a barefaced lie.(彼は真っ赤な嘘をまくし立てた)」
- effrontery
例文:「The effrontery!(けしからん!)」
- impudent
例文:「He is an impudent fellow.(彼は虫のいい男だ)」
- shameless
例文:「a shameless person(あつかましい人)」
- thick‐skinned
例文:「He is thick-skinned.(あの男は感覚が鈍い)」
- unabashed
例文:「He is quite unabashed(彼は少しも悪びれた様子がない)」
厚顔無恥の使い方(例文)を紹介!

厚顔無恥の意味は、厚かましい上に恥知らずなことでしたね。
主に、他人の迷惑を考えず、自分勝手に行動するずうずうしい人を非難するときに使われます。
「義務を果たさず権利を主張するなんて、厚顔無恥な人だ。」
「あれほど馬鹿にしておいて今さら頼ってくるとは、厚顔無恥な女だ。」
「最近の政治家の厚顔無恥な態度にはうんざりしている。」
「あの議員の座右の銘は厚顔無恥なのだろうか?」
「自分は他人の顔色を気にしすぎるので、少しは厚顔無恥になりたい。」
「職場の厚顔無恥なおばさんの対処法はないものか。」
「詐欺師は厚顔無恥な嘘つきだと思う。」
「プライベートについて根掘り葉掘り聞くなんて、厚顔無恥にも程がある。」
「初対面なのに家に泊めてくれって、すごい厚顔無恥なお願いだな。」
厚顔無恥について、最後まで読んでいただきありがとうございました!
厚顔無恥な性格の人は、治していきましょう!

