ケミカルの意味とは?臭いや味に使う?レースや建築との関係も!ケミカルウォッシュ/ケミカルレース/ケミカルアンカー/ケミカルピーリング/ケミカルライトとは?化粧品のケミカルとノンケミカルの違いは?ケミカルは薬物やハーブの隠語?英語と語源は?ケミストリーの違いは?ケミカルの使い方も例文で紹介!
もくじ
ケミカルの意味とは?

化粧品のケミカルピーリングや、建築用語のケミカルアンカーがありますが、ケミカルとはどういう意味なのでしょうか?
今日は、ケミカルについて解説していきましょう\(^o^)/
英語で「chemical」。
化学の、化学的な、化学物質
日本語でのケミカルは、多くは「ケミカル○○」と複合語の形で使い、「化学的に合成した○○」という意味で使われます。
化学とは、物質の構造・性質・反応を研究する自然科学の一部門のことです。
例えば、ケミカルシューズは、ビニールやナイロンなどの化学合成品を用いた靴のことを指します。
他にもケミカルが含まれる言葉はたくさんあるので、解説していきます\(^o^)/
ケミカルが含まれる言葉の意味を解説!
ケミカルウォッシュ

80年代の昭和のおしゃれファッションといえば、ケミカルウォッシュでした。
しばらくは時代遅れアイテムとして扱われてきましたが、現在では昔のブームを知らない若い世代から、再び注目を集めています。
ジーンズを生地の色落ちを促進する薬品で洗い、新品でも使い込んだ雰囲気を出すこと。
悪い色落ちをイメージする人もいるかもしれませんが、ストーンウォッシュと組み合わせることにより、使い込んで自然に色落ちしたかのような味を出せるようになりました。
ケミカルレース

化学処理によって作られるレースのこと。
ケミカルレースは、レースの一種です。
生地に刺繍加工をしたあとに、生地を溶かすので刺繍糸だけで模様が構成されているのが特徴です。
昔は化学処理で生地を溶かしていたので、「ケミカル」と名前が付けられました。
建築用語のケミカルアンカー
化学反応を利用してボルトを固定するもの。
溶剤の入ったカプセルをコンクリートに開けた穴に差し込み、ボルトを打ち込んでカプセルを破壊することで、溶剤の化学反応を起こして固定するのです。
ケミカルアンカーは、すでに固まってしまったコンクリートに使えるという長所があります。
ケミカルピーリング
化学薬品を使用して、皮膚を剥がすことにより、治癒(皮膚再生)を促すこと。
ケミカルピーリングは、主に美容の分野で使われます。
酸性の薬剤を皮膚に塗り、新陳代謝の悪くなった角質層の結合を緩めることで、自然に剥がすことができます。
化粧品のケミカルとノンケミカルの違い

日焼け止めにケミカルやノンケミカルがありますが、違いはあるのでしょうか?
紫外線吸収剤が含まれている日焼け止めのこと。
紫外線吸収剤を使ったケミカルの日焼け止めは、紫外線を肌に吸収したあと、熱などのエネルギーに変換する化学物質を使用して、日焼けを防ぐ仕組みです。
メリットは紫外線カット効果が高いこと、デメリットは肌に負担がかかることです。
紫外線散乱剤が含まれている日焼け止めのこと。
紫外線散乱剤を使ったノンケミカルの日焼け止めは、化学変化を起こさずに、紫外線を反射させて日焼けを防ぐ仕組みです。
メリットは肌への刺激が少ないこと、デメリットは汗や水で流れやすいことです。
ケミカルとノンケミカルは、元々は日焼け止めに使われる言葉でしたが…
今では、日焼け止め以外の化粧品でも、化学合成物質を使用していない商品を「ノンケミカル」と呼ぶことがあります。
「ケミカル化粧品」といえば、石油由来の化学物質で作られている化粧品のことを指す場合もあります。
ケミカルライト

コンサートの演出などで、ケミカルライトが使われますね。
多くの色があり、ダイソーやドンキホーテで購入することができます。
化学発光による照明器具の総称。
ケミカルライトは、サイリウムやルミカライトとも呼ばれます。
コンサート以外にも、夜間の自動車トラブルや停電などの非常用の明かりや、夜釣りの浮きなどに利用されます。
ケミカルライトのスティックの中には、シュウ酸ジフェニルと蛍光色素の混合物(液体A)と、過酸化水素とサリチル酸ナトリウム(液体B) が入っています。
スティックを曲げて、液体Aが入ったガラス製のアンプルを割ることにより、2つの液体が混合されて化学発光が起きるのです。
ケミカルな臭いとは?
化学的で人工的な臭いのことを「ケミカルな臭い」や「ケミカル臭」と言います。
どんな臭いか例を挙げると、
- キツめの洗剤や柔軟剤の香り
- 石油のような匂い
- 電子タバコを吸ったときの薬品のような匂い
など、基本的には心地よくない臭いを指します。
ケミカルな味とは?

ケミカルな味だと感じるものは、人によって違いますが、
- 化学調味料やうまみ調味料を使った味
- 人工甘味料を使った味
- 海外のフルーツフレーバーのグミ
- 薬品の味がするエナジードリンク
などがケミカルな味と呼ばれています。
着色料で不自然な色の場合、ケミカルな色と呼ばれます。
ケミカルは薬物やハーブの隠語

ケミカルは、薬物の隠語・スラングとしても使われます。
薬物(ドラッグ)の分類で、ケミカルとナチュラルがありますが、違法か合法かは関係ありません。
ナチュラル:マジックマッシュルームや大麻などの自然由来の薬物
ケミカル:覚せい剤などの化学合成された薬物
ケミカルな幻覚剤を略して「ケミ」と呼ぶこともあります。
「ハーブ」という名前だと、ナチュラルで合法で安全なイメージを持ってしまいますが、実際には合成された薬物が混入していることも多いです。
「ケミカルをキメる」という使い方をしていれば、「そういうこと」をしていると思いましょう。
ケミカルの英語と語源は?

ケミカルの英語は「chemical」です。
①化学の、化学的な
②(化学作用のように)妙な
③化学物質、化学製品、化学薬品
④(俗)麻薬
ケミカル(chemical)の語源は、ギリシャ語で「錬金術」を意味する「chemic」が由来です。
「-al」は、「関連」を意味します。
錬金術は、普通の金属類を、化学的手段を用いて、金や銀などの貴金属に変化させようとする術のこと。
錬金術は現代化学の基礎になったとも言われているので、ケミカルは化学の意味で使われるようになったのですね。
ケミカルとケミストリーの違いは?
ケミカルと似た言葉にケミストリーがありますが、違いはあるのでしょうか?
英語で「chemistry」。
化学、化学現象、化学反応
ケミストリーは「化学」という物質の構造・性質・反応を研究する自然科学の一部門のこと。
対して、ケミカルは「化学の」という形容詞や、「化学物質」という名詞です。
ケミカルの使い方を例文で紹介!
最後に、ケミカルの使い方を例文で見ていきましょう\(^o^)/
「ケミカルウォッシュデニムでコーディネートする。」
「洋服のワンポイントにケミカルレースを使う。」
「肌が弱いので、ノンケミカルの化粧品を選んでいる。」
「アイドルのライブでケミカルライトを振って応援する。」
「この飲み物は、ケミカルな味で体に悪そうだ。」
「電子タバコのケミカルな臭いが癖になる。」
「石油化学製品をケミカルタンカーで輸送する。」
ケミカルについて、最後まで読んでいただきありがとうございました!
色々な分野で使われる言葉なので、覚えておきましょう\(^o^)/

