ケレン味(外連味)の意味とは?褒め言葉なの?例文/類語/英語も!ケレン味の読み方と意味とは?漢字では外連味?ケレン味の「味」や「外連」って何?ケレン味は褒め言葉?それとも悪い意味?ケレン味の語源(由来)は歌舞伎!?ケレン味の類語や英語表現は?ケレン味の使い方も例文で紹介!
もくじ
ケレン味の読み方と意味とは?
今日は、ケレン味について解説していきましょう\(^o^)/
読み方は「けれんみ」。
漢字で「外連味」とも。
はったりやごまかしを利かせること。
まず、ケレン味の読み方は「けれんみ」です。
「けれんあじ」という味があるわけではありません。
当て字の漢字で「外連味」と書くこともあります。
ケレン味の意味は、俗受けを狙ってはったりやごまかしを利かせることです。
「面白み」と言い換えると理解しやすいでしょう。
主に、芸術や文学などの作品に対する批評や感想に使われる言葉です。
意味がわかりにくいと思いますので、「味」と「ケレン(外連)」についても見ていきましょう\(^o^)/
ケレン味の「味」とは?
ケレン味の「味」とは、「物事の内容に宿る面白みや趣」の意味。
「人間味がある」「味のある絵」などと使うときと同じです。
ケレン味の「外連」とは?
では、ケレン(外連)とは何なのでしょうか?
芸の本道から外れ、見た目本位の奇抜さを狙った演出のこと。
ケレン(外連)は、演劇などで観衆の目を引くための大げさな演技のことです。
元々は、歌舞伎で見た目重視の演出(早変わりや宙乗りなど)を「ケレン(外連)」と呼んでいました。
ケレン味は褒め言葉なの?
「味」と「ケレン(外連)」の意味を解説してきました。
つまりケレン味は、受け狙いの奇抜な演技ということです。
なんだか「正統ではない」「邪道」という悪い意味に聞こえますが…
作品において、「ごまかし」や「はったり」は面白みを持たせる効果があります。
アニメや特撮で、敵を目の前にして長々と変身してポーズを取ったりしますが、盛り上げるためにしているのです。
理詰めで整合性が取れていることも大事ですが、理屈抜きで勢いのある作品も、見ていて面白いですよね。
ケレン味とは、意表をついた演出でワクワクさせるような作品への褒め言葉なのです。
ケレン味の悪い意味での使い方
ケレン味は、作品を盛り上げるための演出ですが…
なんでもかんでもケレン味を出せばいいというものではありません。
「ケレン味がありすぎて面白くない」といえば、「受けを狙いすぎていて興ざめする」という悪い意味になります。
また、「ケレン味がなくて面白くない」も、「地味で退屈、つまらない」というニュアンスですね。
ケレン味が好きな人と嫌いな人がいますから、ケレン味の有無で面白いと感じるか、面白くないと感じるかは人それぞれなのです。
褒めているか、けなしているかは、文脈で判断しましょう。
ケレン味の語源(由来)は歌舞伎!?
ケレン味は、歌舞伎が由来の言葉です。
元々は、江戸時代の歌舞伎において、宙乗りや早変わりなどの大掛かりで奇抜で過剰な演出のことを「外連(ケレン)」と呼んでいました。
当時は、「正統でない」「邪道」という悪い意味の言葉でした。
「ケレン味」と使われるようになったのは、明治時代に入ってから。
次第に、「はったり」や「ごまかし」全般のことも指すようになったのです。
今では、「邪道だけど面白い!」と褒め言葉にも使われます。
ケレン味の類語は?
ここでは、ケレン味の類語を紹介していきます\(^o^)/
いんちき:相手の目をごまかして不正を行うこと
受け狙い(うけねらい):観客に笑ってもらおうと意識して発言すること
大袈裟(おおげさ):実質以上に大変なことのように見せかけること
子供だまし:子供でないと騙すことができないくらい幼稚なこと
誇張(こちょう):実際よりも大げさに表現すること
誤魔化し(ごまかし):都合の悪いことを相手に分からないように隠すこと
邪道(じゃどう):正しくないやり方のこと
はったり:いい加減なことを大胆に本当らしく、大げさに話すこと
また、「ケレン味がない」は、
- 王道な
- 正統派の
- オーソドックスな
- 正攻法の
などに言い換えられます。
ケレン味の英語は?
ここでは、ケレン味の英語表現を紹介します\(^o^)/
「affectation(ふりをすること、見せかけ)」
「bluff(はったり)」
「claptrap(場当たりの言葉、はったり)」
「deception(ごまかし、騙すこと)」
「pretense(わざとらしさ、見せかけ)」
「showiness(目立つこと、人目を引くこと)」
「show off(引き立てる、見せびらかす)」
「stand out(目立つ)」
「trickery(ごまかし、策略)」
ケレン味の例文を紹介!
ケレン味は、ごまかしやはったりが利いている、誇張した演技のことでしたね。
文脈によって、褒め言葉にもけなし言葉にもなりますので、使い方には気をつけましょう。
それでは、ケレン味の使い方を例文で見ていきましょう\(^o^)/
「なかなかケレン味のある芝居だったね。」
「ゴジラの映画は、ケレン味溢れる世界観が最高だ。」
「その俳優はケレン味たっぷりの演技に定評がある。」
「ケレン味を盛り込みすぎると、嘘くさい演出になってしまう。」
「あの特撮はケレン味が強すぎて、ちょっとくどいかな。」
「ケレン味のない真っ直ぐな彼の演技に魅かれた。」
「あの監督の新作アニメはケレン味がないのでつまらない。」
「実話を元にした小説でケレン味に欠ける話だったけど、身近に感じられて良かった。」
ケレン味について、最後まで読んでいただきありがとうございました!
ケレン味のある作品を味わえるようになりたいですね。