猫も杓子もの意味とは?由来/類語/例文は?一休さんや落語にも登場?猫も杓子もの意味は「みんな」!?猫も杓子もの由来は不明!?一休さんの話や落語にも猫も杓子もが登場する!?猫も杓子もの類語は?猫も杓子もは英語でどう表現すればいい?猫も杓子もの使い方も例文で紹介します!
猫も杓子もの意味とは?

NHKのドキュメンタリー番組に「ネコメンタリー 猫も、杓子(しゃくし)も。」がありますが、猫も杓子もとはどのような意味なのでしょうか?
今日は、猫も杓子もについて解説していきましょう\(^o^)/
読み方は「ねこもしゃくしも」。
だれもかれも。なにもかも。
猫も杓子もとは、「誰も彼も・何もかも」という意味になります。
「今の世の中、電車の中では猫も杓子もスマホを見ている」と言えば、「誰もがしている」や「皆同じだ」というニュアンスです。
猫はそのまま動物の猫のこと、杓子はご飯や汁物をすくう台所用具で「しゃもじ」のことです。
なぜ、猫としゃもじで「だれもかれも」という意味になったのでしょうか?
猫も杓子もの由来を次の項目で説明していきましょう\(^o^)/
猫も杓子もの由来は?一休さんや落語にも登場?

実は、猫も杓子もの由来は諸説あってはっきりしないのです。
①「神主も僧侶も」説
猫は神主の意味の「禰子(ねこ)」、杓子は僧侶の意味の「釈氏・釈子」という説です。
「禰子も釈氏も」が「猫も杓子も」に変化したと言われています。
②「女性も子供も」説
猫は女性の意味の「女子(めこ)」、杓子は子供の意味の「弱子(じゃくし)」という説です。
「女子も弱子も」が「猫も杓子も」に変化したと言われています。
※落語の「横丁の隠居」に、横町のご隠居さんが「女子も弱子も」を「猫も杓子も」と聞き間違えてそのまま広まってしまったというお話があります。
③「寝る子も赤ん坊も」説
猫は寝る子の意味の「寝子(ねこ)」、杓子は赤ん坊の意味の「赤子(せきし)」という説です。
「寝子も赤ん坊も」が「猫も杓子も」に変化したと言われています。
④「猫も主婦も」説
猫はそのまま動物の「猫(ねこ)」、杓子(しゃもじ)は主婦が使うものなので「主婦」を表す説です。
「猫も主婦も家族総出で」という意味から「猫も杓子も」になったと言われています。
⑤「ありふれたもの」説
猫はどこにでもいる動物、杓子(しゃもじ)は毎日使う道具なので、「目につきやすいありふれたもの」という意味から「猫も杓子も」になったと言われています。
どれが本当の説なのかは不明ですが、口伝えするうちにいつのまにか「猫と杓子」になってしまったのですね。
ちなみに「猫も杓子も」という言葉は、1668年の「一休咄」に「生まれては死ぬなりけりおしなべて 釈迦も達磨も猫も杓子も」と書かれていることから、①の「神主も僧侶も」説が一番有力だとされています。
猫も杓子もの類語は?

ここでは、猫も杓子もの類語を紹介していきましょう\(^o^)/
<周囲の人が全員同じ様子のこと>
誰も彼も、皆が皆、誰もが、
どいつもこいつも、みんなが、
そろいもそろって、全員、
一人残らず、あの人もこの人も、など
<多くの人が同じ行動をすること>
続出する、後を絶たない、一斉に、
次から次へ、一挙に、雲霞のごとくに、など
猫も杓子もの英語は?

猫も杓子もは、英語では「everyone」「everybody」「anything」になりますが、いくつか慣用表現があるので紹介していきましょう\(^o^)/
「every Tom、Dick and Harry(トムもディックもハリーもみんな)」
→ありふれた名前を挙げることで、「だれもかれも」を表現しています。
「all the world and his wife(すべての世界と彼の妻)」
→全ての紳士淑女たちという意味で使われています。
「everyone that can lick a dish(皿を舐めることのできる者は誰でも)」
→簡単なことができる人は「だれもかれも」という意味でしょうか。
「everybody and his brother(彼の兄弟ですらみんな)」
「everybody and his dog(彼の犬ですらみんな)」
→「his brother」と「his dog」は「everybody」を強調する意味があります。
猫も杓子もは「みんな」の意味をもっと強めた「皆が皆」というニュアンスです。
英語でもその意味合いを出せるといいですね。
猫も杓子もの使い方(例文)は?

猫も杓子もは、「だれもかれも」「なにもかも」という意味でしたね。
「最近の女子アナは、猫も杓子も美人だなぁ」という使い方も間違いではありませんが、どちらかというと、流行になっているものを「みんなやってる」と批判的な気持ちを込めて使う言葉です。
「昔の大学生は、猫も杓子もスキーをしていたものだ」
「最近の若者は、猫も杓子も観光地で写真ばかり撮っている」
「春になると、猫も杓子も花見に繰り出す」
「近頃の女性は、猫も杓子も流行のファッションしかしない」
「このブランドは、猫も杓子も持っているのでありがたみがない」
「テレビをつけると、猫も杓子も番組の宣伝ばかりしている」
「イベント会場の最寄駅では、猫も杓子も同じ方向へ歩いていた」
「猫も杓子もインスタを始めるので、私も始めざるを得なかった」
猫も杓子もについて、最後まで読んでいただきありがとうございました!
流行を追いかけるのもいいですが、コアなファンになれるといいですね。

