我田引水の意味とは?自己中のこと?由来/類義語/対義語は?我田引水の意味と読み方は?我田引水は自己中のことなの?我田引水の由来(語源)は?我田引水の類義語・対義語・英語表現は?我田引水と牽強付会の違いは?我田引水の使い方(例文)を紹介!我田引鉄の意味も解説します!
もくじ
我田引水の意味と読み方は?自己中のことなの?
あなたの周りに我田引水の人はいませんか?
今日は、四字熟語の我田引水について解説していきましょう\(^o^)/
読み方は「がでんいんすい」。
自分に都合の良いように説明したり、物事を運んだりすること。
まず、我田引水は「がでんいんすい」と読みます。
我田引水の意味は、相手のことを考えずに、自分に好都合となるように考えたり、行動したりすることです。
他人の自分勝手な行いに不満を感じた場合に、「彼の行動は我田引水だ」などと使われます。
簡単にいえば、自己中心的で周囲のことを考えない人…つまり自己中のことを「我田引水」と言います。
我田引水の由来(語源)は?
「我田」は自分の田んぼのこと、「引水」は水を導くことです。
自分の田んぼに水を引かなければ、作物は育ちません。
我田引水は、自分の田んぼにだけ多く水を引き入れるという自己中心的な行動が由来となって生まれた言葉です。
昔は雨の少ない夏の時期には、少しでも多く自分の田んぼに水が入るようにと皆が考えるので、「水争い」という家や村同士の大喧嘩が起きることもありました。
田んぼの水は近所の人と相談をして使うことがマナーですが、「どんな手を使ってでも水を取り入れたい!」と思い、水路を変えたりせき止めたりして強引に自分の田にだけ水を引いてしまう人がいるわけです。
水争いが起きないように、代表者が責任を持って水配りをすることになっていたのですが…その責任者が自分の田んぼに多く水が入るように操作するのでした。
元々の我田引水の意味は、「中立な立場でいなければならない責任のある者が、自分の利益だけを考えて行動すること」です。
転じて現在では、「責任を持つ人だけでなく、自分の欲だけのために行動する人」のことを我田引水と言います。
我田引水の類義語は?
我田引水の類義語は、「自己中心的」という意味の言葉になります。
ここでは、我田引水の類義語の四字熟語を紹介していきましょう\(^o^)/
得手勝手(えてかって):他人のことを考えず、自分の都合の良いように行動すること
牽強付会(けんきょうふかい):自分の都合の良いように、理屈を無理にこじつけること
厚顔無恥(こうがんむち):他人の迷惑をかまわずに、自分の都合で行動すること
自我自賛(じがじさん):自分で自分をほめること
自分勝手(じぶんかって):他人のことは考えず、自分の都合だけを考えること
自分本位(じぶんほんい):他人よりも自分のことを優先して考えること
私利私欲(しりしよく):自分の利益や欲望を第一に考えること
漱石枕流(そうせきちんりゅう):自分の失敗を認めず、屁理屈を並べて言い逃れること
手前勝手(てまえがって):自分の都合ばかり考えて行動すること
手前味噌(てまえみそ):自分で自分をほめること
独断専行(どくだんせんこう):自分一人の判断で、勝手に行動すること
必求壟断(ひっきゅうろうだん):利益を自分だけのものにすること
唯我独尊(ゆいがどくそん):自分だけが優れていると自負すること
利己主義(りこしゅぎ):自分の利益を重視して、他社の利益を軽視すること
我田引水と牽強付会の違いは?
我田引水と牽強付会は類義語ですが、違いはあるのでしょうか?
「けんきょうふかい」と読む。
道理に合わないことを自分に都合の良いように、強引にこじつけること。
「牽強」と「付会」は両方とも無理にこじつけることです。
我田引水は「自己中心的な行動」ですが、牽強付会は「その自己中心的な行動を無理矢理こじつけて正当化すること」です。
つまり牽強付会は、我田引水のように自分に都合よく振る舞うだけでなく、そのことを正当化しようと強引にこじつけることになります。
我田引水の対義語は?
我田引水の明確な対義語はありませんが、「他人のことを考えられる」もしくは「自分のことばかり考えない」という意味の四字熟語を紹介します\(^o^)/
愛他主義(あいたしゅぎ):他人の利益を第一とする考え方のこと
自他共栄(じたきょうえい):自分の力を多くの人のために使うこと
相思相愛(そうしそうあい):互いに慕い合い、愛し合っていること
明鏡止水(めいきょうしすい):邪念のない、落ち着いた静かな心境のこと
利他主義(りたしゅぎ):自分を犠牲にして、他人のために行動すること
我田引水の対義語には、他には「協調・調和・友好・親和・協力」などが挙げられますね。
我田引水の英語は?
我田引水の「自己中心的」というニュアンスを一言で英語にするなら、「selfish(セルフィッシュ)」になります。
利己的な、自分本位の、わがままな
他にも、「自己中心的」の意味の英語は以下のような単語があります。
- egoistic
- self-centered
- self-oriented
- self-serving
また、英語のことわざに、まさに我田引水と呼べる表現があります。
「Every miller draws water to his own mill.」
→粉屋はみな自分の水車に水を引くもの
どの国にも自己中心的な人はいるのですね/(^o^)\
我田引水の使い方(例文)を紹介!
我田引水の意味は、他人のことを考えず、自分に都合が良いように取り計らうことでしたね。
良い意味では使われず、自己中心的な人を批判・非難する意味合いを込めて使われる言葉です。
それでは、我田引水の使い方を例文で見ていきましょう\(^o^)/
「我田引水の行動を続けていると、嫌われるよ」
「部長のやり方はいつも我田引水で、部下の意見は聞き入れない」
「独学を続けていると、我田引水に陥る危険性がある」
「その理屈は、我田引水に過ぎると感じた」
「あの専門家の説明には、我田引水の傾向がある」
「彼の我田引水ぶりには、みんな困っている」
「彼女の言動は、我田引水もいいところだ」
また、
「我田引水の説ですが、私はこう思います」
「我田引水と思われそうで恐縮ですが…」
「我田引水のように聞こえるかもしれませんが…」
と言えば、「自分の都合に良いように考えた説なのですが…」と謙遜の意味合いを出すことができますね。
参考:我田引鉄の意味とは?
テレビのニュースや新聞で「我田引鉄」という言葉を見かけることがありますが、どのような意味なのでしょうか?
読み方は「がでんいんてつ」。
政治家が自分の選挙区の利益になるように、無理やり鉄道路線を誘致すること。
大正時代以降に、政治家が自分の選挙対策として、路線を迂回させて設けたり、収支が合わないのに建設を進めたりしました。
そのような状況を皮肉って、我田引水をもじった「我田引鉄」という造語が生まれたのです。
我田引鉄と呼ばれる代表的路線には、大船渡線や岐阜羽島駅があります。
我田引水について、最後まで読んでいただきありがとうございました!
自己中心的な行動はいつか自分に返ってくるので、我田引水的な行動は控えましょうね!








