ゲシュタルト崩壊の意味は?原因や治し方は?漢字/鏡/階段/聴覚で起こる?ゲシュタルト崩壊の意味って?ゲシュタルト崩壊は漢字・鏡・階段・聴覚などで単純なことを繰り返していると起こる?ゲシュタルト崩壊の原因や治し方は?ゲシュタルト心理学とは?ゲシュタルト崩壊について簡単に解説!
もくじ
ゲシュタルト崩壊の意味は?

ゲシュタルト崩壊という言葉は、テレビ番組のトリビアの泉で取り上げられてから一気に知名度が上がりました。
なんとなく、ゲシュタルト崩壊は、カッコいい響きのような気がしてきますね。
でも、ゲシュタルト崩壊はどうやって使えばよいのでしょうか?
今日は、ゲシュタルト崩壊の使い方について解説していきます\(^o^)/
ドイツ語で「Gestaltzerfall」。
認知心理学の用語の一つ。
まとまりのある構造から全体性が失われ、個々の構成成分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう知覚現象のこと。
まず、ゲシュタルト(Gestalt)とは、ドイツ語で「形態・姿」という意味で、部分の総和以上にまとまりのある全体的構造のことを指します。
本来のゲシュタルト崩壊は、この全体的な枠組みが壊れ、各部分に切り離された状態へと認知の対象が向かっている現象です。
一般的に使われるゲシュタルト崩壊とは、文字を見た瞬間は何の文字か分かるのに、持続的に注視し続けると全体的な形態を認知する能力が低下してしまうことです。
簡単に言うと、
- 一つの文字をじっと見つめていると、意味のない線の集合に見えてくる
- 文字をずっと見ていて、「この字って、こんな形だっけ?」と思えてくる
という現象のことをゲシュタルト崩壊と呼びます。
ゲシュタルト崩壊は漢字で起こる?

ゲシュタルト崩壊は、主にひらがな・カタカナ・漢字などの文字で起こります。
ひらがな:の、ゆ、し、ぷ、を、など
カタカナ:ル、ノ、ン、モ、ヨ、など
漢字:借、若、多、粉、野、公、春、今、仏、傷、など
これらの文字をずっと見つめ続けたり、何度も書き続けたりすると、各部分がバラバラに見えてきて、「こんな形だったっけ…?」とゲシュタルト崩壊が起こります。
特に、パーツの組み合わせからなる文字はゲシュタルト崩壊しやすくなっています。
例えば、「粉→米+分」や、「公→ハ+ム」などですね。
対して、アルファベットのような単純な文字はゲシュタルト崩壊が起こりにくく、英語圏の人にはピンとこない概念のようです。
ゲシュタルト崩壊は文字以外でも起こる!?
ゲシュタルト崩壊といえば、漢字などの文字のゲシュタルト崩壊を指すことが多いですが、実は鏡・階段・聴覚でも起こるんです!
それぞれ順番に紹介していきます\(^o^)/
鏡のゲシュタルト崩壊

鏡に映る自分に向かって、「お前は誰だ?」と言い続けると、人格が崩壊するという都市伝説があります。
これに関して、2chで有名な怖い話を紹介しましょう\(^o^)/
467 ゲシュタルト崩壊1/4 sage 2006/05/16(火) 16:29:54 ID:k4IXe2x40
ゲシュタルト崩壊
家に姿見のような大きめの鏡がある方は一度試して貰いたい
鏡に映った自分を見ながら 『 お前は誰だ 』 と言ってみてください
いえ、お化けとか幽霊だとかそういう類のモノでは無いんです
鏡に映った自分の眼を見ながら 『 お前は誰だ 』 と言ってみてください
何か不安感というか、奇妙な感覚に囚われるかと思います
大戦中 ナチスがユダヤ人に行なった実験に
人格をコントロールするという名目で
一日数回 被験者を鏡の前に立たせて、鏡の向こうの自分に話し掛けさせ
(例えば『お前は誰だ』とか言わせ)精神の変化を観察記録していったそうな。
実験開始後
10日間経過したころには異変がみられ始めた。
判断力が鈍り
物事が正確に把握できなくなり、
そして3ヶ月経った頃にはすっかり自我崩壊し
「自分が誰だか分からなく」なって 狂ってしまった。
出典:http://kowaittt.blog.fc2.com/blog-entry-635.html
この話は、「自分の顔が自分の顔だと認識できなくなる」というゲシュタルト崩壊を表しています。
まとまった一つの顔ではなく、目や鼻などのパーツに意識が向いてしまうことで脳が錯覚を起こし、自分の顔が赤の他人のように思えてきてしまうのですね。
発狂するほどの危険な人体実験ですが、実際にナチスが行ったという明確な証拠がなく、事実関係不明の都市伝説と言われています。
階段のゲシュタルト崩壊

階段を上り下りしているときに、以下のような現象が起こったことはありませんか?
- 次にどちらの足を出せばいいのか分からず、足が絡まってつまづきそうになる
- 足をどの段に下ろせばいいか分からなくなって踏み外しそうになる
- 無意識に一段飛ばしてしまう
これらの現象も、ゲシュタルト崩壊と呼ばれることがあります。
ゲシュタルト崩壊は、単調なものを見続けると部分に意識が向いてしまい、全体的なつながりの認識が低下することでしたね。
階段は構造上、同じ幅・デザインの段がずっと並んでいます。
足元を一段一段見つめながら階段を上り下りすると、ゲシュタルト崩壊してテンポよく歩けなくなってしまうのです。
聴覚のゲシュタルト崩壊
ゲシュタルト崩壊は、視覚に起こるイメージですが、聴覚にも同様のことが起こります。
聴覚のゲシュタルト崩壊の例を挙げてみましょう\(^o^)/
- 同じ言葉を繰り返して聞いたり、声に出したりすると、意味が分からなくなってくる
- 何度も同じ曲をリピートして聞いていると、こんなテンポだったかな?と思えてくる
- 合唱のハーモニー部分が別々のパートの音で聞こえてくる
- ドラマやアニメで映像と音がバラバラに見えてくる
音楽も、無数の音を構成してできたものなので、そのひとまとまりが失われた状態をゲシュタルト崩壊と呼ぶのですね。
ゲシュタルト崩壊は病気?原因と治し方は?

ゲシュタルト崩壊のメカニズムは解明されておらず、はっきりとした原因は分かっていません。
今のところは、ゲシュタルト崩壊は視覚的な疲労とは異なり、部分を統合して全体を把握するという高次な認知情報処理過程において、持続的注視による機能低下によるものだと考えられています。
ゲシュタルト崩壊は一時的なものなので、ゲシュタルト崩壊が起きているものから離れることが一番の治し方です。
ゲシュタルト崩壊が起こりやすい人もいるようで、病気や精神崩壊かと悩む方も見えますが、脳の異常ではないのでご安心くださいね!
ゲシュタルト心理学とは?
ゲシュタルト崩壊は、元々は心理学用語に由来しています。
最後に、ゲシュタルト心理学について簡単に解説していきましょう\(^o^)/
形態心理学とも呼ばれる。
人間の精神活動を部分の集合として捉える要素主義の考え方に対して、全体的な構造(ゲシュタルト)に重点を置いて捉えるという考え方。
このゲシュタルト心理学は、ドイツのウェルトハイマー、ケーラー、コフカ、レヴィンらを中心に提唱され、現代の心理学にも大きな影響を与えました。
ゲシュタルト心理学は、うつ病や神経症・不眠・拒食症などの心の病の治療にも用いられるため、気になる方は詳しく調べてみてくださいね!

