言語道断の意味とは?由来は仏教用語なの?類語や使い方も簡単に解説!言語道断の読み方は「げんごどうだん」ではない!?言語道断の意味はもってのほかのこと!?言語道断の由来(語源)は仏教用語なの?言語道断の類語や英語表現はある?言語道断の使い方を例文で簡単に解説します!
言語道断の読み方と意味とは?もってのほかのこと?

「言語道断、横断歩道」は、セーラームーンの決め台詞にありましたね。
今日は、「言語道断の意味を知らないなんて、言語道断!」と言われないように、四字熟語の言語道断について解説していきましょう\(^o^)/
もってのほかであること。
まず、言語道断の読み方は「ごんごどうだん」です。
「げんごどうだん」と読むのは間違いなので注意!
言語道断とは、「もってのほか・ありえない・許されない・言うまでもない」という意味です。
他人の考えや行動に対して、言葉に表せないほどのひどさを感じたときに使う、強い否定の言葉になります。
「言語」は言葉に出して表すこと、「道断」は言う道が断たれ、言うに言えないことです。
二つが組み合わさった「言語道断」は、「言葉で説明する道が断たれること」が本来の意味になります。
言語道断の由来(語源)は仏教用語?

言語道断は元々仏教用語で、言葉では仏教の根本的な真理がとうてい説明できないことです。
出典は「維摩経 阿閦仏」で、以下の文章が由来(語源)になります。
<原文>
不在方不離方。非有為非無為。無示無說。
不施不慳、不戒不犯、不忍不恚、不進不怠、不定不亂、不智不愚、不誠不欺、不來不去、不出不入、一切言語道斷。
<書き下し文>
方に在らず、方を離れず。有為に非ず、無為に非ず。示すこと無く、説くこと無し。
施せず慳せず、戒せず犯せず、忍せず恚せず、進せず怠せず、定せず乱せず、智せず愚せず、誠ならず欺かず、来たらず去らず、出でず入らず、一切の言語の道断つ。
これを現代語訳すると、以下のようになります。
存在するに存在空間が必要ではないが、存在すれば存在空間を持つ(三次元的存在をいう)、
有為(存在的な事物)でなく、無為(普遍的な事物)でもない、
教示することなく、説諭することもない、
布施することなく、慳惜することもない、
持戒することなく、犯戒することもない、
忍辱することなく、瞋恚することもない、
精進することなく、懈怠することもない、
禅定にあるでなく、散乱にあるでもない、
智慧があるでなく、智慧がないでもない、
誠実であるでなく、欺誑するでもない、
来ることなく、去ることもない、
出ることなく、入ることもない、
一切の言葉を使っても説明できません。
出典:http://tubamedou.egoism.jp/Yuima/Yuima03b.htm
「維摩経 阿閦仏」では、仏法の真理は言語道断(一切の言葉を使っても説明できない)としています。
上記の文章を読むと、深遠な真理を言葉では言い表せない様子が伝わってきますね/(^o^)\
現代での言語道断は「あまりひどくて言葉が出ない」と悪い意味で使われますが、古語では「言葉では言い表せないほど立派・優れている」という良い意味でも用いられることがあります。
例えば、「平家物語」には、
「時々剋々の法施祈念、言語道断の事どもなり」
(時を追っての読経や願立ては言葉では言えないほどすばらしいことである。)
と書かれています。
古文や漢文にも言語道断が出てくるので、良い意味と悪い意味の両方を覚えておきましょう!
言語道断の類語は?

ここでは、言語道断と同じ意味の類語を紹介します\(^o^)/
言語道過(ごんごどうか):もってのほかであること
沙汰の限り(さたのかぎり):もってのほかで是非を論じる範囲をこえていること
不届き(ふとどき):道理や法に背いており、けしからぬこと
以ての外(もってのほか):とんでもないこと
論外(ろんがい):もってのほかで話にならないこと
言語道断を簡単な言葉で言い換えると、「ひどい・ありえない・許されない・言うまでもない・言葉では言い表せない」などになりますね。
言語道断の英語は?
言語道断の英語表現はあるのでしょうか?
「abominable(ひどく嫌な、不愉快な)」
「absurd(道理に反した、ばかばかしい)」
「execrable(嫌悪すべき、ひどく劣った)」
「indescribably(言いようもなく)」
「ineffably(言い表せないほど)」
「inexcusable(ゆるせない、もってのほか)」
「outrageous(けしからぬ、ひどすぎる)」
「preposterous(途方もない、非常識な)」
「scandalous(恥ずべき、けしからぬ)」
「unpardonable(許せない)」
「unspeakably(言いようのないほど)」
「unutterably(言葉で言い表せない程度に)」
言語道断の「言葉では言い表せない(ほどひどい)」のニュアンスを英語で出せるといいですね。
言語道断の使い方を例文で簡単に解説!

言語道断は、「もってのほか・ありえない・許されない・言うまでもない」の意味でしたね。
お話しにならないほど間違っていてひどい、と怒ったり呆れたりして使う言葉です。
それでは、言語道断の使い方を例文で簡単に解説していきましょう\(^o^)/
「言語道断にもほどがある」
「あんな髪型の男が結婚相手とは、言語道断で反対だ」
「外で借りてきた本に落書きをするなんて、言語道断の限りだ」
「社会人にもなって遅刻するとは、言語道断だ!」
「お侍さんが罪を犯すなんて、言語道断なことだ」
「言語道断でその案は却下した」
言語道断について、最後まで読んでいただきありがとうございました!
言語道断と言われないように、言動には気をつけましょう!

